数をこなす

異常者を指さして世間が「訳が分からない」「怖い」と言うからこそ、世間に評価されるには、その訳の分からないことをしなければならないのだろうな。実際的なインパクトで言えば、暗殺対象は他にも幾らでもいる。特に囁かれているようなイデオロギーに基づくならば、T社やC社のトップを狙う方がよっぽど意味がある。でも、彼の知る「恐れられる存在」とは、無差別殺人者でしかない。恐ろしさは数で測るしかない。死傷者を値段のように数える理不尽な存在になりたいと願う、やっぱりそれは、暗殺や反逆ではなく、メディアに強化されたテロリズムなのだろう。