Acting is Reacting

それは正しいが、エゴイスティックなリアクション芸に走られればつまらない。創作には脚本が必要だ。
演技はキャラクタを提供する。キャラクタは観客に感情移入する入り口を提供する。魅力的なキャラクタを通じて、観客は場に引き込まれる。脚本は世界観とメッセージを提供する。場に入り込んだ観客は、脚本によって異界世界を案内され、現実世界に何かを持ち帰る。

今のところ、インタラクティブキャラクターの最強の実装は「俳優による演技」である。コンピュータ上での最強の実装は、職人による振り付けである。一方、ネット上において、脚本となるべきデータは世界中に分散しつつある。もっとも自動化の可能性が高い部分と思われる。

創作サポートツールを考えて行く上で、それがキャラクターをサポートするのか、脚本をサポートするのかを自覚すべきである。その台詞はキャラクターのリアクションなのか、脚本上の要請によるものなのか。

脚本はまた、異界のものではなくなって来ている。脚本は現実世界の別のアスペクトである。その重層性を利用するシステムが作れるか? もしくは、何らかの罠が潜んでいるか? 例えば著作権パブリシティ権